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       「FNサービス 問題解決おたすけマン」

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    ★第190号       ’04−01−16★

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     伝統?

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●日本の伝統でしょ、

 

とはよくもヌケヌケ小泉総理。 <伝統>カンケーナイ<奇人、変人>

だから、で人気を取ったこと、お忘れか? 新年早々いつもながらの

言い抜け、聞く方はあなたほど「爽やかな気分」にゃなれませんぞ。 

 

 

確かに<初詣で>する人は少なくないが<必ず>や<みんな>ではない

し、まして初詣でを靖国神社としている人はさらに多くない。 彼自身、

あれは今回初めて、だったんじゃないか? 

 

以前の説明では、靖国参拝の本旨は戦死者追悼や不戦の祈り。 なら

<8月15日>こそふさわしいのに、次々と日取りを変えたり、その

都度姑息な理由付けしたり、潔くない。

 

それが彼の大切なアメリカさんからのお叱りならともかく、日本海越し

の声に何故ビクビクするんだ? 堂々説得すべきを怠り、歴代内閣同様

<卑屈の伝統>に従うとはガッカリ。 その辺も改革してくれなくちゃ。

 

 理不尽な異邦人たちへの気遣いが先、では主客転倒、我が神々に失礼、

 と彼は思わないのだろうか? 常に<ステートメント>がフラついて

 いるから見苦しいことになる。 リーダーのあるべき姿、に程遠い。

 

*   *

 

とは言え日本の良き伝統が次々崩壊して行く中、<初詣で>は珍しくも

健在な一つ。 普段ろくに宗教的でもない人々が、その時に限って大挙

歩き出す不思議。 やや異様な<伝統>ではありますが、

 

お賽銭上げたよ、一家安全商売繁盛祈ったよ、破魔矢も買って来たよ、、

で一年分の精神衛生。 恥ずかしいほど安直だが、アッサリ引き受けて

下さる(らしい)我が神様たちもまたご寛大、、という文化。

 

その<年一度>すら怠る不信心者も、困った時には<神頼み>。 日頃

の欠礼を恥じることなく手を合わせ、、 でも効くらしい<神様・オン・

デマンド>。    (ちなみに<おたすけマン>もオン・デマンド)

 

まことに緩やか、むしろいい加減な結び付きではあるが、お互いに全く

無視忘却するわけでなく、ともかくも期待を満たし合う。 それが我が

伝統の優しさでしょう、一神教的キビシさ怖さとは大違い。

 

 改革! 背くなら自民党も潰す! で支持された小泉さん。 しかし

 成果を挙げたとは見えず、イタミばかりがヒシヒシ。 弱きをいじめ、

 強きになびく、、 彼が奉ずるのはどうやら<役人の伝統>、ですな。

 

*   *   *

 

当家恒例の初詣では(第121号既述の通り)家族打ち揃っての墓参り。

本年の元日、霊園は今までになく参拝者、しかも家族連れ、が多かった。

不景気でお賽銭も節約したい? なるほど、ご先祖様は無料サービス、、、

 

「子を持って知る親心」、初めて我が子を抱いた時気付いたのは、子の

可愛いさに感じ入っているこの私を、かつて我が親もそのように抱いて

可愛がったろう、そしてその我が親もさらにその昔には、、 つまり

 

我々みんな、何十代分もの愛情の累積を背負ってこの世に存在している、

という当たり前な事実。 それが家族的伝統の基本だろうに、25年間、

その<重さ>に気付いていなかった自分の迂闊さに愕然としました。

 

従って、傍目には<墓参り>でも、ココロは常にご先祖様へのお礼参り。

今年も大いなる感謝の初詣でで明けた次第。 やはりメデタイのかな、、

 

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●元日早々のNHKスペシャルは

 

<日本再生 ひとりからの出発>。 このタイトル、敗北主義的だなあ。

もうこの国は死んでいる、と言わんばかり。 実際オカシクなって来て

はいるが、マトモな人も未だ残っているのに、と感じましたが、、

 

 

長く閉塞状況を抜け出せずにいるのは活力が不足だから。 それを取り

戻すには、、 という趣旨のインタビュー番組。 「一人一人が生き方

を充実させ、希望を見出すことによって、、」という切り出し。 尤も

ではあるが、言うは易し。

 

そもそも何が<充実>か、親も教師も教えない国ですからな。 たとえ

<活力>があっても、<上>が発揮させない国だし、むしろ敢えて希望

を見いださせないのが<伝統>、とすら思わせる国でもある。

 

力(保有能力)を存分に発揮してこそ<充実>感が生じるのだし、成果

を見ればさらなる<希望>も湧くに違いないのですが、この国は<発揮

能力>の育成に甚だ無関心。 希望を湧かさせない仕組み、即ちウォル

フレンの言う「人間を幸福にしない日本というシステム」。

 

<ただ年を重ねただけ>みたいなのが上にいて邪魔ばかりし、退かない。

その構造が変わらないから、政治家や役人のはびこり方怠け方、医療の

荒廃やムダ、ピントはずれの教育、、 どれも変わりゃしない。

 

<上>の石器時代的体質を変えるのは文字通り<大変>、だからそれは

そのままにして、の「一人一人が、、」かな? 抵抗できない人にシワ

寄せするかのごときは役人的発想、、 そう、NHKだもんね、、

 

*   *

 

ところが冒頭のナレーション、説得的。 村上竜のメルマガ<JMM>

から、「日本、日本人、日本社会、日本経済など、マクロレベルで語る

のは有効ではあるまい。」 とかく<天下国家>論になりがち。

 

「これからの日本の教育(マクロ)を考える、より、自分の子の教育を

考える、の方が、より具体的で、より簡単、より重要ではあるまいか」。

 

即ち<ステートメント>が大きすぎると手の下しようが無くなり、不毛

の論議に終わる。 課題の掲げ方を実行可能のレベルに落とすと成果が

挙がり易くなる、、 は Rational Process 講師のトーク。

 

良い学校から良い会社へ、の自動的幸福追求パターンが長続きしすぎた

結果、<自分流の考え方>が持てずじまい、今や<自分>が分からない、

の自信喪失。 どうしたら自信を取り戻せるか? そのヒントを求めて

村上竜がリーダーたちに語らせる、、

 

そして引き出されたのは、<家族!>。 そりゃ社会の基本単位だもの、

当然、、と私も思うが、現実は非婚化、少子化。 だから大切に育てて

いるか? いや、叱らない、仕付けない、子別れしない、、 

 

いわば未熟オトナ横行の時代。 せっかくのヒントも彼ら、生かせるか

どうか? (どだい、こういう番組は観ない、だろうな)

 

*   *   *

 

1人目、1987年度ノーベル医学生理学賞の利根川進MIT教授の言葉を

要約すると、「答えの見えない世界で模索するには、どんな問題に目を

着けるか、どう質問するか、が大切。 (おお、Rational Process!)

 

アタマの良さより、メゲず、楽観的で、柔軟に見方を変える能力が必要。

自分の発想で、、」。 あいにく日本の教育環境は(<交流分析で言う

Critical Parent>的支配や権威に満ちていて)それ向きでない、とも。

 

ご自身2男1女を育て、「子は親をよく見ている。 親が充実した人生

を送れば子は必ず見習う。 目標を持ち、それに向かって課題を解こう

(おお、Rational Process!)とする親の姿勢が大切」と結論なさった。

 

*   *   *   * 

 

2人目、カルロス・ゴーン日産自動車社長兼CEO。 人生に成功する

には? の問いに、「まず目的、そしてやる気。 困難を避けず、学び、

成長する機会とすること」、「再生の第一歩は、問題を理解すること」。

                   (おお、Rational Process!)

「交流や移動が頻繁自由になった今、異文化との接触は不可避。 その

とき、自分の価値観をどう維持するか、新しい社会にどう適応するかが

問題。 自文化の把握と自己の的確な表現が出来ていないと、、」と。

                   (おお、Rational Process!)

そして「<安定>は幻想。 環境変化に応じて変革を遂げなければ成功

は無い。 不安を感じたら<客観視>せよ、克服しやすくなる」とも。

                   (おお、Rational Process!)

僅か13歳でレバノンを出てブラジルに渡った祖父の決断や労苦を脳裏

に刻み、それを超えるべく努力を重ねたゴーン氏もまた、家族大切の人。

2001年度経済部門ベストファーザー賞受賞はご存じの通り。

 

*   *   *   *   *

 

<日本再生>のヒントと言うには遠大で、今の急場に役立ちそうもない

が、むしろ即効薬を求めるムシの良さをたしなめられたと思うべきかも。

 

子供をシッカリ育てていなかったのだから活力低下はアタリマエ、親の

Rational Process 的実践が大切、、 たまたまだが我が家、けっこう

良くやっていたわけだ、、 勝手ながら自信を深めました。

 

オマケは4日のTBSサンデーモーニング。 <日本人の自立>という

コーナーで脚本家小山内美枝子女史いわく、「自分で判断( Rational

Process は<判断>の技法!)し、行動し、自分で責任を取る人が沢山

いれば世の中は良くなる」と。

 

今の世の中が良くなくなっているのは、自分で判断しない、行動しない、

責任とらない人ばかりだから、でしょうな。 つまり小泉さんも、、?

 

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●もし<伝統>と言われるなら、

 

小泉氏、良い家庭を営んでみせて欲しかった。 就任以来色々取り沙汰

される中で、彼の父親や祖父やタレント息子が語られることはあっても、

元夫人については葬儀への参列も拒まれた話くらい。

 

  自分のために(一度は)人生を捧げてくれた有り難い人に、そんな

  扱い、よく出来たなあ、何があったにせよ、、 と思いましたよ。

 

もちろん昔も<三行半>はあったけれど、それが正統的家庭の<伝統>

だったわけではない。 いくら変人の彼でも、教育勅語の「父母に孝に、

兄弟に友に、夫婦相和し、、」的美風、記憶あるだろう。 

 

それに、夫人抜きでは公的指導者たり得ないこと、離婚先進国アメリカ

ですら。 家庭人としてダメ、では評価されない。 家が治められずに

それ以上のこと、出来るものか、、中国古典<大学>にある「修身斉家

治国平天下」、ロンドン大学じゃ習わなかったろうけど。 (あの留学

も、女性問題のホトボリ冷ましだった、とか) <伝統>無視の人、、 

 

  ときに彼が驚くほどツメタイことを言ったりしたりしてのけるのは、

  基本的に<家族大切の人>じゃないから、でしょうな。 

  

 

暗殺覚悟で改革に取り組んでいる、<独身>は後顧の憂いを無くすため、

とでも言い抜けるかな? 冗談じゃない、殺されるほどのカゲキな改革、

して見せて欲しいよ。 成果が挙がらない原因は、一般に、

 

働き方がまずいか足りないから。 そうでなければ<ステートメント>

が間違っているから。 即ち日本の活力低下は、各分野各層のリーダー

たちの課題設定能力劣悪、率先垂範姿勢欠如ゆえ。

 

リーダーたちが Rational Process 的に考えて行動すれば様相は一変

するはずだが、講師の経験では、それを必要とする<上>ほど、「この

技法は若い人に学んでもらうと良いね」、まるで他人事みたいでした。

 

<上>自ら学ぶ姿勢が無い、自らは変革しない、自ら後輩を育成しない、

これじゃ家庭でもろくな子を育てはしまいな、、 暗然としたものです。

近年繰り返される各地の「成人式荒れる」は、そうした良からぬ伝統の

所産。 不思議ではありません。 

                          ■竹島元一■

     ■今週の<私の写真集から>は、 ★花絶えず★

 

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